読書

『博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話』

この本、なんだか海亀のスープ風な水平思考クイズのようである。問題文を纏めるならば「世界最高の英語辞書として名高いオックスフォード英語大辞典。あらゆる英語を網羅する目的を持って始められたこのプロジェクトは、市井の研究者、読書家、書籍蒐集家に…

『神州纐纈城 上下』

『神州纐纈城』という伝奇小説があるというのを知ったのは、浅学にして最近のこと。 時は戦国。霊峰富士の裾野に広がる密林を抜け、本栖湖湖上に聳える纐纈城。そこに住まうわ悪鬼羅刹の群れ。城主としか其の名を知られない仮面の男は業病を患い、その治療の…

漫画家超残酷物語

漫画家超残酷物語唐沢 なをき / 小学館(2005/11)Amazonランキング:位Amazonおすすめ度:Amazonで詳細を見るBooklogでレビューを見る by Booklog 先ごろなくなられた永島慎二の古典的傑作「漫画家残酷物語」のパロディであることは一目瞭然。が、当世漫画家…

『魔障ヶ岳』

魔障ヶ岳ー妖怪ハンター諸星 大二郎 / 講談社(2005/11/04)Amazonランキング:位Amazonおすすめ度:Amazonで詳細を見るBooklogでレビューを見る by Booklog 天狗の宝具を巡る、5人の人間の数奇な運命を描く群像連作短編という、稗田シリーズとしてはちょっと…

祝!『駿河城御前試合』復刊!!

言わずと知れた『シグルイ』の原作。思わず買ってしまった。改めて読み直すことにする。 駿河城御前試合

『唐沢なをきのパチモン大王Vol.3』

が、届いていた。いつもながら、ヤフオクの優良出品者のような迅速な対応を頂く。寝しなにパラパラと読むが、アイドル塗り絵、特にフォーリーブスのそれは破壊力甚大であった。弥生座画伯といい勝負か。 凧の紹介も面白かった。相場はどのくらいなんだろうか…

『牛乳アンタッチャブル』

牛乳アンタッチャブル 作者:戸梶圭太 出版社:双葉社 雪印乳業の食中毒事件をモチーフにした、スラップスティックアドベンチャーフィクション。初期の筒井康隆を髣髴とさせる下の下な俗物が跋扈する雲印乳業が、物語の舞台となる。初期筒井作品と言えば、良…

『影が行く―ホラーSF傑作選』

作者:キャンベル/マシスン/クーンツ/オールディス他 編訳:中村融 出版:東京創元社 影が行く―ホラーSF傑作選 現在入手可能なSFホラーアンソロジーとしては、『幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる』と双璧を成す傑作選。表題になっている収録作「影が行く」は、…

『幻想と怪奇―おれの夢の女』

作者:ブロック/マシスン/ブラッドベリ/コリア他 編者:仁賀克雄 出版:早川書房 幻想と怪奇 おれの夢の女 ある意味、正調怪談集のような趣がある。今となっては、ややクラシカルな感じはするが、ストーリーテリングの妙は、時代に左右されまい。 ベーシ…

『幻想と怪奇―宇宙怪獣現わる』

作者:スタージョン/マシスン/シマック他 編者:仁賀克雄 出版:早川書房 幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる 事のついでに、まとめて感想。 SFホラー限定ではないが、モンスターテーマのアンソロジーとして珠玉の逸品。 どの収録作を見ても、『ミステリーゾーン』…

『幻想と怪奇―ポオ蒐集家』

作者:ダーレス/マシスン/ブロック/ディック他 編者:仁賀克雄 出版:早川書房 幻想と怪奇―ポオ蒐集家『幻想と怪奇』は1〜3まで持っているのだが、再販版のテーマ別サブタイトルは中々粋なのでつい再購入&再読したままほっておいた。 先だって、『南極日…

トミノの地獄

朝目新聞に「絶対声に出して読んではいけない詩」を声に出して読むテストという記事が。新手の都市伝説のようだが、元記事を読むと、「トミノの地獄」が音読してはいけない詩なのだとか。へぇX10。数々の児童歌唱の作詞者として名高い詩人西条八十の、その世…

『モリのアサガオ』3巻

作者:郷田マモラ 出版社:双葉社 『モリのアサガオ』3巻ご購入はコチラをクリック ふと気が付けば、3巻目。死刑という重いテーマに真っ向き合った漫画アクション誌上での連載も一年を超え継続中である。だがボルテージは下がることは無く、常に静かに火花を…

『続 性本能と水爆戦』

作者:道満安晴明 出版社:ワニマガジン 『続 性本能と水爆戦』ご購入はコチラをクリック カルトなタイトルに惹かれて、ついふらふらと買ってしまった。ジャンルとしてはエロマンガなんだろうが、諸々、深めのヲタクネタをちりばめた不条理ギャグマンガとし…

『妖怪大戦争』

作者:荒俣宏 出版:角川文庫 原作なのかノベライズなのか、メディアミックス故の微妙なポジションにあるが、「夏休みモノ」としてのディテールは、当然の事ながら小説のほうが細かい。映画では割愛されていた、主人公のタダシ少年と姉とのやり取りから、麒…

『剛神―大江戸超神秘帖』

原作:滝沢一穂 作画:近藤ゆたか 出版:チクマ秀版社 剛神―大江戸超神秘帖知る人ぞ知る、まさに埋もれた名作が書き足しを加えて堂々復刻された。かれこれ10年近く前になるかなぁ。バンダイコミックス版「剛神」を初めてを読んだ時の衝撃は、忘れられない。…

『ストリート・ボーイズ』

作:ロレンゾ・カルカテラ 刊:新潮文庫 第二次大戦下、ナチスドイツの制圧からナポリを自力開放した子供たちの物語。史実を背景に書かれた作品ということで、凄く期待したんだが、つまんない。 なんか、映画化前提に書かれてるっちゅうか、シチュエーション…

『駿河城御前試合』

南條範夫による、連作短編。山田貴由『シグルイ』の原作である。全十一試合十二編が収められているが、『シグルイ』の方では第一試合『無明逆さ流れ』が単行本4巻を経て未だ試合すら始まっていない。。。。コミック人気で、復刊ドットコムでも既にして100件…

『プルートゥ』1巻 浦沢 直樹

すっかりサイコサスペンスの巨匠になってしまった浦沢直樹。この種の物語はまとめ読みに限るのだが、ついついバラバラと買ってしまう(苦笑)。無論、ビッグコミックの連載も毎回抑えてしまうのだ....続きが気になって身悶えすることは必至なのにな。 大手塚の…

唐沢なときのパチモン大王 vol.1

同人通販キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!!!! 思わず一気読みしてしまったよ。 今年のコミケで販売された、唐沢なをき先生の同人誌。『フィギュア王』連載中の同タイトル*1マンガを単行本にまとめ、奥様よし子さんとの対談コメントを録り下ろしている。 コミケ出品…

『怪人対名探偵』

怪人対名探偵芦辺 拓おすすめ平均読み応え抜群!!Amazonで詳しく見るあー、面白かった。純粋な「Why(has)done it?」モノで、割りに早々ネタ割れしたものの、あ、そういうことか!というサプライズがあったので良し。 なんといっても乱歩中期の明智モノを…

『レーン最後の事件』

レーン最後の事件エラリー・クイーン , 鮎川 信夫おすすめ平均誰のためのペーシェンス(忍耐)か?今でも叫びそうになる必ず前3作を読みましょう。Amazonで詳しく見るふっと、『最後の悲劇』ってどんなんだっけ?と思ったら、気になって仕方がなくなり、25年…

『米国の「経営者」がしでかしたとんでもないヘマ101連発』

米国の「経営者」がしでかしたとんでもないヘマ101連発ビル・アドラーJr., ジュリー・ハウトン, 佐藤 雅彦おすすめ平均企業家の皆さん、これ読んでリラックスしましょうAmazonで詳しく見る ちょっと古い本であるが、米著名企業のしでかした失敗事例集として…

『ネット告発 企業対応マニュアル』

ネット告発―企業対応マニュアルネットワーク・セキュリティ研究会, 牧野 二郎, 金野 志保, 西畠 義昭, 梅澤 拓, 城所 岩生発売日 2003/03/20 売り上げランキング 70,629 Amazonで詳しく見る 広報、法務、カスタマサポート、コンプライアンス監査関連の職種の…

『ハリーポッターと秘密の部屋』

ハリー・ポッターと秘密の部屋 (2)J.K. ローリング, Joanne Kathleen Rowling, 松岡 佑子おすすめ平均 (*・・*)・・・・ Relatively boring comparing to the other 3 pieces 謎解き Amazonで詳しく見るタイトル:『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 筆者:…

『特撮と怪獣 わが造形美術』成田亨

言わずと知れた、ウルトラマンやウルトラ怪獣の生みの親である成田亨*1氏の、語りおろしによる特殊造形美術論である。同時に、成田氏のバイオグラフィーとしての側面もあり、語りおろしという構成上、美術論というより芸談に近いものがあり、実に面白かった…

『ハリー・ポッターと賢者の石』

今更、読了。 ハリー・ポッターと賢者の石 (1)J.K. ローリング, J.K. Rowling, 松岡 佑子おすすめ平均 Harry Potter and the Sorcerer\\\'s Stone(Audio) Enter into the world of Harry Potter... Harry Potter and the Sorcerer\\\'s Stone Amazonで詳しく…

『アニメーションのギャグ世界』

熱帯夜のおかげで、寝しなの読書のはかが行くのは、なんか本末転倒のような。 タイトル:『アニメーションのギャグ世界』 筆者:森卓也 出版社:奇想天外社ワーナーやMGMのキャラクターから、日本のモデルアニメーションに至るまで、カートゥーンアニメにつ…

『電脳炎5ハイブリッド版』唐沢なをき

これもよく続くなぁ。もっとも、この連載が無くなるのは、世の中からデジタルデバイドが無くなった時か、唐沢先生になんかあった時か、掲載誌になんかあった時以外考えられない(笑)のだが。『電脳なをさん』と合わせて、目まぐるしく流れるIT業界(の一部…

『さちことねこさま2』唐沢なをき

さちことねこさま (2)唐沢 なをき発売日 2004/06/25 売り上げランキング Amazonで詳しく見る業の凝った「アタマノサキニアルモノ」。猫型のそれを持つ薄幸の美少女(眼鏡等着用)さちこと、海苔屋の一人息子あおぐさくんの恋路を描く、スラップスティック・…