THE OUTER LIMITS 第一話『宇宙人現る』

ラジオ局の送受信機を通じた、恒星系と位相の異なる宇宙人との1stコンタクトの顛末記。『アウターリミッツ』の顔としてもつとに有名な、あの宇宙人を見ることが出来る感動たるや。ネガを反転して撮影し光学合成ではめ込んだ宇宙人の存在感や異物感は秀逸。実に手間の掛かることを、昔はやっていたのだなぁ。
脚本は、トランジスタだの真空管だのの、当時のハイテク用語も含め、さすがに古びた感じがする。だが、「好奇心は猫をも殺す」という、この種のドラマにおけるお約束の教訓を一ひねりしているところが、伝説のSFドラマの貫禄である。
また、電磁波生命体が可視の状態にあるというアイデア、実は一巡して最近の日本ハードSFでは復権を果たしていたりするのだな。『ソリトンの悪魔』とか『ΑΩ』とか。
単なるノスタルジー(を感じる年ではないぞ、俺は)ではなく、古典に触れる感覚で観るといろいろ面白い発見がありそうである。