ハヤシライス

銀座スエヒロ@新宿高島屋

ハヤシライス
甘すぎず酸っぱ過ぎず、スタンダードなハヤシライス。肉が、おそらくサーロインを使っているのであろう、カレーサイズの大きな肉片で、これが個性的といえば個性的。
ハヤシライスは牛肉とフォン・ド・ボーを使うことが前提なので、カレーに比べて大衆化が立ち遅れている。また、店としての明確な個性も出しやすい。だがフォンのメインはあくまでソースの役割であり、その使い道は、メインディッシュの肉料理、ビーフシチューときてハヤシライスなわけである。こうした料理を供する店は、ある程度の客単価にならざるを得ない構造に加えて、フォンの個性に拠る事がハヤシライスを二番手三番手のポジションに縛り付け、今一つ大衆化に踏み切れないのではなかろうか?などとハヤシライスの悲しみを愚考してみる。