『イーオン・フラックス』

CG使用率の少なさが微妙な息切れ感を残す、無難なデストピアSF。
@新宿プラザ劇場。

イーオン・フラックス
大劇場でかかっている割には、ガラガラの入り。かつて仕事でインタビューに立ち会った韮沢靖画伯が、オリジナルのアニメ版を激賞していた事を思い出し楽しみにしていた。のだが、蓋を開けるとショボショボでした。
下手にCGで未来世界を構築しなかったところは好意的に受け止めたい。サイバーパンク的描写も、まぁ悪くない。のだが、どうも絵面に華やぎというか色気が無いのだなぁ。シャーリーズ・セロンは美しいし、そのスラリと伸びた肢体を活かした画面構成も良かった。でも、なんかなぁ。鍛え抜かれたキリングマシーンとして、ハマりすぎている感があるのだ。
TV版『ニキータ』のペータ・ウィルソンみたいに、ガチなボディにチョイブスのコケティッシュな顔立ちなどがあると、これはもうタマランわけであるが、整いすぎているのだな、セロンは。故、なんか昆虫めいたアクション*1に思えてしまうのであった。


また。。。。ドキっとするような斬新な描写は前半三分の一くらいで息切れてしまっているのも、不思議。映画は別にシナリオの流れに沿って順番に撮影したりはしないわけなのだが、なぜか、スタートダッシュで引き出しを開けつくしているのが残念。
そういえば、『タイタス』も、インパクトのあるスタイリッシュな映像で掴みはOKで始まりながら、前半15分くらいで息切れしていたなぁ。畑が異なると、イメージのペース配分というのもできなくなるもんなのだろうか?

*1:かなり、スパイダーマンの影響が大きい。。。。"Amaging SPAIDER-MAN"もMTVのCGアニメだったな、そういえば。