ちょっと密談

戸炉や本店@渋谷センター街

夏期休暇の残り一日分を本日に充てるも、もろもろ昨日中に決着つかなかった件で、午前中は会社と客先を電話でやり取り。なんとか落着の模様。
その後、前の勤め先の後輩を当日アポで捕まえて、今夜の食事に付き合わせる。
水面下で作業中の案件ちょぼちょぼについての情報収集なのだが、うーん。頭が痛い。なんとなく、スティーブン・キングの「ワトソン、事件を解決す」という短編を思い出す。
コナン・ドイル著作権が切れた年にドッと出たホームズ物のパスティーシュの一作なのだが、ワトソン博士がホームズに先んじて事件の真相にたどり着くというエピソード。名実ともにホラー界の「キング」の作品だけあって、テーマはあくまで恐怖である。奇想天外な真実に自ら辿り着いたワトソン博士は、そのプレッシャーに脂汗を垂らしながら、こう叫ぶのだ。

「あぁ、ホームズ!君は。。。君はいつもこんな気分を味わっているのか!僕には耐えられない」
名探偵の名探偵たる由縁、あるいは、凡人と天才の決定的な違いを、立場の逆転という視点でリアルに描いた好編でもあるのだが、天才との立ち位置の入れ替えならずとも、十分に相手の苦悩は理解できるものである。今の気分はまさに、この時のワトソン博士の心情である。時折この日記に登場する俺の上司の皆様よ、あなた方は偉いよ。
てな、気持ちの内側は露ほども見せず、今年最初の松茸を炭火焼にしてつつく。他、平目の活け〆、生蛸のお造り、帆立と岩海苔の山葵和えなど。