精神的貧乏人、城下を駆ける。

本日は、美ヶ原高原美術館に行ってみようと。自然遊歩道もあるので、一日マイナスイオンを浴びて過ごそうと思ったのだが。。。。
へ?高原行きのバスって日に三本?松本の駅まで戻らないといけない?しかも一本目は7:30?orz。
まぁ、当初はずっと宿に引篭もって、湯に漬かって本読んでようくらいの勢いでいたのだから、しょうがないね。逆に、バス待ちの時間に市内を見て回れるし。というわけで、路線バス*1に揺られて松本市街へ。まずはauショップに飛び込み、三十分ほど携帯電話を充電*2する。その間に「松本丼」の手掛かりを訪ね歩くが、これは別項にて。
一応、フル充電の携帯を持って目指すは松井城。例によって見当違いの方向に歩き出して、途中で道を聞いたコンビニのおばさん*3に笑われる。
おばさんに教わったとおり、市中を横断する女鳥羽川に沿って歩いていく。川沿いの道にはそこかしこに河川敷に降りられる階段がある。せっかくだから川原に下りて歩いてみる。蜻蛉だの蝶だのが飛び交い、実にのどか。白鷺や鴨も時折舞い降りる。川原にはゴミ一つ無い。観光地として、市民のモラルの部分まで徹底しているのだなぁと、ちょっと感動。昨日とは打って変わってドピーカンの中、次第に汗が滴ってくる。日中の気温は29度と昨日の天気予報で言っていた。松本市外は立派な都会なのだが、体感気温は26度くらいか。都市環境って大事だなぁ。
松本城に到達する前に、城下町として開けたという繩手町商店街に行き当たる。女鳥羽川の土手に開けたところなので、蛙との縁は深いらしく、蛙が町のシンボルとなっている。

商店街の入り口には、いきなりソソるモニュメントが!よく見ると、お祭りの時に使った山車の様である。材質も発泡スチロール。蝦蟇を組み伏せている殿様蛙は、侠客である。立派な彫り物が男前。元ネタの題材が不明なのだが、歌舞伎的グランギニョルがユーモラスかつパワフルにまとまっていて、すばらしい。

繩手商店街のたたずまいは、城下町的雰囲気を醸し出す為に観光的に整備されたもののようだ。川のせせらぎを聞きながら仲見世を行くのは、中々オツな感じがする。本当に商店街だなぁというのは、土産物屋しかないわけではなく、金物屋だの古本屋だの総菜屋だのが軒を連ねている。ついふらふらと古本屋に立ち寄ってしまうのは、虎の縞は(ry。
商店街の中ほどには、松本中劇という映画館がある。。。あった。もう閉館してしまった、町の映画館なのだが、未だ最後の上映作品の看板が掲げられたままだ。ラスト・サムライ『ハリウッド的殺人事件』が最後のプログラムというのは洒落が利いている。さて、その看板なのだが、これ。わははははは。誰やねん、コイツら。まさか信州の山奥で弥生座派の絵に遭遇しようとは。業の深いことである。

四柱神社にお参りしてから、いよいよ松本城へ。山と市街と日本風の城が一望に見渡せる環境というのは、なんとも味のある風景。先だっての「パチ怪獣サミット2005」がなんとなく思い出される(w。そうだねぇ、Photoshopを導入して、オリジナルのパチ怪獣ブロマイドでも作ろうかな?とふと思う。練習素材用にと、パシャパシャ撮る。まぁ、320万画素の携帯電話でPhotoshopもねぇか。
お堀には、鯉が放されているのだが、こいつらが観光俗化の権化みたいなヤツで、餌でもまこうものなら、ゴンズイ玉みたいになって寄ってくる。かなり気持ちが悪い。のどかに水面を行く鴨を追い散らす様は、怪獣みたい。そんな中を「我関せず」と悠々と泳ぐ鴨が一匹。男前である。

*1:これは、15分に一本走っている。

*2:のんびりしに来たのに携帯にこだわる都会人の浅ましさ。。。。ではない。デジカメとして使用するためである。

*3:ゴジラ』の女性議員の頃の菅井きん似。