春風亭昇輔アワー@お江戸広小路亭

べっきいさんのご好意により、寄席にお供させていただく。落語そのものは好きなのだが、寄席に足を運ぶのは、事実上初めて。いや、三十数年前になんば花月に行った事がある事をおもいだしたが、だからなんだ?
さてさて演目は。。。。あの、めくるのが無かったのであれだが、

  • 春風亭恋斗 「新聞」
  • 春風亭昇輔 「ミス南千住」(新作)
  • 春風亭柳桜 「素人鰻」
  • 一龍斎貞友 演目忘れた。相撲取りの出世話。
  • 春風亭昇輔 「ねずみ」

昇輔師匠の「ミス南千住」は、不二家南千住店の店頭に飾られている「ペコちゃん」が見た、当世下町人間模様という趣向。この一席で、春風亭昇輔という人が、どういう人なのかが大変に良く理解できる。クラスの気になる女の子を巡る、小学生の悪ガキのやり取りに爆笑。「笛兄弟」って。。。。
トリの「ねずみ」は、左甚五郎伝説を絡めた人情ファンタジー。有名な噺であるが、タイトルをすっかり失念していた。

柳桜師匠の「素人鰻」も、あまりに有名な噺。ではあるが、生で観るのはやっぱり違う。あぁ、落語を愉しむというのはこういうことなんだなぁと、品良く笑わせて頂きつつ、素朴に感動した。生簀の鰻を、落語界の大御所になぞらえるというのは良くやる手なのかもしれないが、スラップスティックの要となる往生際の悪い鰻を「家元」としているところは、やっぱり爆笑。

一龍齋貞友さんは、女性の講談師。声優から講談の世界に入られたそうで、声優としてもまだ現役バリバリの方。そちらの芸名は、渡辺みえ。「ちびまるこちゃん」のお母さんで、「忍たま乱太郎」の新兵衛である。芸域が広いというか、声域が広いと言った方が良いのかもしれない。太い声、高い声を効果的に使い分ける声音は、当世風というか、日頃接する機会の少ない講談の世界にすんなり引き込ませてくれた。

恋斗さんは、高座三回目という新人。昇輔師匠のさわりで、「タイガー&ドラゴン」の落語考証をやって云々と聞くと、なんか長瀬智也とイメージがオーバーラップしてしまう。元・族の総長だとかで、キャラも立ちまくり。今後が楽しみである。

打ち上げはさくら水産上野店にて。こちらも同席させてもらう。昇輔師匠は、年齢は俺と一つ違い位で、案の定、バリオタ。浦沢義雄が大好きだとかで、なるほど。「ミス南千住」はそういう嗜好の産物であったか!と、はたと膝を打った。さすれば、「ねずみ」がトリにくるのも道理である。

GW初日から、大変に楽しかった。