東京一辛いカレー

Mazudai2005-03-26

昔、大槻ケンヂがエッセイで紹介していた。
渋谷百軒店にあるインド料理ムルギにて。

店構えは、表も内装もすっかり昭和で時の止まった(創業昭和26年)異空間である。店内には静かにフレンチ・ポップスが流れ、4分通り埋まった席の客筋は、カップルから老夫婦までバリエーションに富んでいる。皆穏やかに談笑を交わし、休日の午餐を楽しんでいる。極めて俺好みの、エア・ポケットな店である。

さて、画像がオーケンお勧めの「ムルギカレー辛口大盛り卵入り」。
まずはこの飯の盛りに圧倒される。ほとんどヨットである。マンガのご飯よりマンガ的。ある種アートだね、これは。
カレーはひたすらに深いブラウン。轢きたてのコーヒーの香りにも似た香ばしい匂いが、堪らない。欧風カレーっぽいものの、味わいは、カシミールカレーに近いかも。微妙な酸味の後味も、なかなか宜しい。肝心の辛さだが予想していた程でもなく、舌や喉を焼くような刺激は皆無。とは言っても、夏場にタンメン食ったくらいの発汗は余儀なくされるが。

ムルギとは鶏の意味。本格インドカレーを源流に、昭和モダンに洗練された、極めて個性的な味わいの美味しいカレーでしたよ。喜楽亭と並ぶ「インド風」カレーの名店と言えよう。

ただし、オーケンのエッセイに書かれていた、爺様は見当たらず。厨房内には80近いと思しき婆様だけ。。。。。お亡くなりになったか?>爺様いつまで頑張れる?>婆様