初のアニメファンドで資金調達 個人向けに1口5万円から

以前、新人アイドルのプロモーションをファンド化したものがあったが、今度はTVアニメ。対象となる作品が、あの『バジリスク*1ということで興味を引かれると同時に、投資としても結構イケるんではないか?という気がしなくもない。無論、成功の鍵は制作スタッフに拠るところは大きいわけだが。
この元記事は、映像コンテンツビジネスの仕組みがとても分かり易くまとまっている。

 出資単位は1口5万円で、総額2億4000万円(4800口)を調達する計画。販売は楽天証券ジェット証券で9月13日から約2カ月間行う。

 償還金額はDVDの国内売り上げで決まり、利回りの上限は10%。「TVアニメの収益の8−9割はDVDやビデオの売り上げ」(JDCの岩崎明彦氏)なため、DVDの売り上げだけで回収可能だと見込む。

 第1弾のDVD/ビデオ発売時期は同年7月頃の予定。放映局は未定だが、「BSかCSになる可能性が高い」(JDCの岩崎氏)。ファンドの契約期間は2006年8月までだが、同年2月の中間決算時点で利回り10%を達成した場合は、2月で契約終了となる。

一口5万円というのはかなりお値頃感がある。だが、口座開設の手間*2考えると、ちょっと微妙かも。また、局が決まっていないというのも不安材料。BS/CSでやられてもなぁ。それに、DVDレコーダーの普及でソフトの売り上げは更に厳しくなるのではなかろうか?オンエアのタイミングは、アテネ五輪が終わってクリスマス商戦も挟んでおり、かなり普及率が上がっているような気がするがな、DVDレコーダー。
.....あぅン、一生懸命不安材料挙げてるのに、凄く気持ちが揺れ動く。映像ビジネスに投資って、映画ファンには一つの夢だったりする...しかも『バジリスク』。うーんうーん。

おおまかな元本回収ラインは、「DVDが1巻あたり1万本売れること」(JDCの岩崎氏)。シリーズ全24話を12本のDVDに収録し、1巻を7800円で販売すると仮定。DVD 1本の利益は2000円程度なため、2億4000万円÷2000÷12=1万本という計算だ。

うぅう、ハイリスク-ハイリターンだな、やっぱり....。DVDソフト全体の販売量のポテンシャルが約720万本*3だから、『バジリスク』全12巻で1.6%のシェアを確保できなければ、投資家の儲けは無い。コレは結構キツいかもだ。『座頭市』(2003年 監督:北野武)が、上代3,990円で30万枚の販売という事を考えるとなぁ....<必死で自分を押しとどめている(苦笑)

参考記事:ときメモファンド、償還額が決まる


*1:原作:せがわまさき 八月に最終巻が発売される。山田風太郎甲賀忍法帖』のコミカライズ作品で、オレは全面的にリスペクしている。

*2:某証券会社の特殊口座を、7月の頭からかけて「開設中」....まぁ、現物の入庫とかで手間食ってはいるんだが。

*3:社団法人日本映像ソフト協会2004年5月期調べ