曽我町子さん逝く

初代「オバQ曽我町子さん死去

 「オバケのQ太郎」の声役で知られた女優の曽我町子さん(そが・まちこ)が7日未明、東京都国立市中の自宅マンションで亡くなった。病死という。68歳だった。東京都出身。曽我さんは1人暮らしで、同日昼ごろ、知人が訪ねて亡くなっているのを見つけた。
 1961年にNHKの人形劇「チロリン村とくるみの木」で声優デビュー。「オバケのQ太郎」の初代声優として有名で、盆踊りなどで使われている「オバQ音頭」も大ヒットした。女優としても活躍し、特に「電子戦隊デンジマン」などの特撮番組で敵役を多く演じた。女優業と並行し、国立市内で骨董(こっとう)店も経営していた。昨年6月ごろから、体調を崩していたという。 
時事通信) - 5月8日0時0分更新

つい半年前に「マジレンジャー」に出ていたのに、初代オバQって紹介されてしまうのがちょっと悲しい。東映変身ヒーロー物の顔役めいた名優であったが、モノクロ版『サイボーグ009』の007役で、006の藤村有弘とのギャグの掛け合いも印象的であった。

逆算するとまだ四十になる前に、『五年三組魔法組』の魔女ベルバラはともかく『透明ドリちゃん』のやたら元気が在り余っているので傍迷惑なバアさんとかを好演していたんだね。
が、なんといっても『電子戦隊デンジマン』のヘドリアン女王が一番の当たり役だろうか。腐敗と瘴気に彩られた悪意をトーン&マナーとしたベーダー一族の長でありながら、曽我さんの醸し出す脳天気でアットホームな雰囲気はミスマッチどころか、悪のカリスマとしてドラマに奥行きを与え、クライマックスの呉越同舟の消耗戦という凄惨な展開の果てに、得も言われぬ無常感を引き出したのだった。。。。ここから派生した『宇宙刑事ギャバン』のハニー萬田の傍若無人っぷり*1や、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』の魔女バンドーラなどは忘れがたい。
そういえば、『太陽戦隊サンバルカン』と『世界忍者戦ジライヤ』では、飯塚昭三氏と共演し、悪の大カリスマを食い巻くっていたなぁ。
彼女のような、こんなのに殺されたら、絶対浮かばれないと思わせる憎めないキャラクターは。。。。不在だねぇ。妹分の賀川雪江さんはそういうキャラじゃないし。。。。
ヒーロー番組の大きな損失だなぁ。謹んでご冥福をお祈りします。

*1:この回の予告編で、突如ナレーションをインターセプトする演出は、仲間内で未だに語り草となっている。