丸ビル内でアメニティとして、休日には音楽ライブイベントを行っているのは知っていて、いっぺん行ってみようと思っていた。連休中は「ラ・フォル・ジュルネ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2006 モーツァルトと仲間たち」*1と題された音楽祭が催されていた。
丸の内界隈のビル五箇所で随時ミニコンサートを行う「回遊型コンサート」という企画で、その一つ『魔笛』ハイライトというものを鑑賞した。

パパゲーノ
全幕2.5時間の長丁場*2を、三十分に圧縮して名場面のみ上演するという、素人向けの入門企画だ。吹き抜けのエントランスの音響効果が如何なるものか評する程の耳は持っていないが、間近で演ぜられるオペラの迫力は凄い。途中、主人公がステージから降りて、客席にお菓子をばら撒くなど演出もGW向けのサービスであろう、面白かった。『魔笛』のストーリーを物凄くかいつまんで言えば、享楽的主人公のロマコメなわけである。このハイライトで見る限りにおいても幼児性のむき出しなハッピーな作品であるわけだが。。。。モーツァルトといえば、ピーター・シェーファーの『アマデウス』というイメージに縛られている俺的には、廃人寸前のモーツァルトがついに劇場で指揮中にブったおれる時に指揮していたのが『魔笛』のラストシーンだったことを思い出したりして。


コンサートの後、昼飯食って、丸ビルのバルコニーから東京駅のレンガ作りの駅舎を写したり、裏通りにあたる丸の内中通りの彫刻群を撮影したりしてみた。
その後、ふとした気まぐれで、表参道ヒルズを覗いてみようと思い立った。大手町から半蔵門線で一本、帰りがけの駅だしな。
表参道駅地下には、エチカというショッピングセンターが出来ていた。青山通り方面にはマルシェ・デ・メトロという小洒落たすがきやみたいなイートインコーナーがあった。おやつでもと思ったが、すいーつはテイクアウトのみでカフェに持ち込めないので、覗くだけに終わる
表参道ヒルズ
表参道ヒルズ到着。GWということで、東京観光ツアーにも組み込まれてるのね、年寄り多し。規模的には六本木ヒルズと比べ遥かに小さくて狭いのだが、観て回る分にはこっちのほうが見やすいし面白いかも。無駄に歩かされなくて済むし、床で弁当広げるバカ一家とかあり得ないのが良いと思う。だが、施設内の飲食店は激混みで、三十分から並ぶという。お茶とケーキにもありつけんのか。。。。
一渡り覗いて、ウィークデーに来るのが一番と結論を得て、青山通りを渋谷へ向かう。中田プロデュースのスポーツカフェが出来ていた。ネットでワールドカップを観戦しようというコンセプトだそうだが、ビタ一興味がない


こどもの神
青山こどもの国で、岡本太郎氏の「こどもの神」を撮影。自作「太陽の塔」で行き着くところまで行っちゃった感があるが、多分本人は、そういう瑣末な事はビタ一気にしていなかったのではないかと思う。「無邪気」の発するパワーは当に「こどもの神」。
渋谷にて東急東横の「あこがれの60sダイニング」という祭事を覗く。60年代レトロモダンをコンセプトに、老舗の出店が立ち並ぶ。が、老舗の味わいとは「変わらない」ところが粋なのである。レトロモダンの味わいとは、今日的に言えば決して美味いとは言い難いものもあるのだ。年寄りにとっては懐かしい、若い世代にとっては、背伸びをしても届かないジェネレーションギャップこそが味わいの本質であるわけだ。
そういう意味では、単なる百貨店の祭事場での物産展の延長でしかなかった本企画は、激しく失敗なのではないかと。


但し、出展している店の選定は中々厳選されており、レトロの持つおかったるい味わいを満喫できると思う。キャンドルのチキンバスケットとハンバーガーインの特性バーガー、イチゴ味ラムネを食し、おつな寿司の稲荷と塩せんべい土産に買って帰る。

*1:長すぎ。

*2:そういえば、映画『アマデウス』でも、モーツァルトのオペラは長すぎると揶揄されてたなぁ。