エアコンが来た

いや、三十年使い続けた霧が峰をようやく放逐して新しいものにしただけ。しかも、自分の部屋のではない。オンボロエアコンを稼動させると、他電気製品が使えなくなりすこぶる不便だったのだ。そんな自宅の管理(略)。

勤め先で新居移転する人間が多く、ならいっそ共同購入して単価を下げようという話に一口乗せてもらい、本日設置の段となったのだ。設置&撤去込みで5.5万円というのはかなりお得。とはいえ、設置も撤去も同僚のA君がやってくれたのだが^^;

いろいろと変わったキャリアとスキルの持ち主であるA君の作業を脇で見てるだけであったが、なかなか楽しい午後を過ごすことができた。一つは蜂の巣の撤去。室外機との接続の穴の真上にアシナガバチが巣をかけており、これが剣呑。キンチョールで蜂を殲滅した後、巣を隣の公園に払い飛ばした。半時間もすると、殺虫剤まみれの蜂の巣にアリがみっしりとたかっており、そこはかとなく後味の悪い思いをした。また、餌を取りに行っていた蜂が戻ってきたりして、何度かキンチョールを散布することにも。巣のかかっていた位置に舞い戻ってくる蜂が数匹いたが、巣のありかをちゃんと位相的に把握しているんだねぇ、蜂。ちょっと感心した。

もう一つの面白事は、A君の道具類。ちょとちょことアルバイトでエアコンの設置をやっていたらしいのだが、本職が使うツール類が一通り揃っており、これらがまた楽しい。暖気を逃がし外気を吸い込む銅製のパイプを、室内機と室外機で連結しなくてはいけない*1のだが、この工程の為だけに使う小道具というものがあるのだ、世の中には。
まず、墨壷の様な見た目の、小ぶりのパイプカッター。そして、切断面を均す道具。インナー鋼管リーマーという。携帯灰皿くらいの大きさの円筒の中にドリルの先端状のモノが内包されている。多角錘の長辺にあたる部分に刃が付いており、これをパイプに捻り込むようにしてパイプの内径に出来たバリを削り取る。外側のバリは、円筒の裏側にある鑢で削るのである。この、金属パイプのバリ取り器は、実際に使っているところを見ないと、使い方は見当も付かないだろう。そしてそれだけに、その機能性に感動すら覚えるのだ。そして、もう一つ。ジョイントをパイプに取り付ける時に、ジョイントが抜け落ちないようにまちを作るだけの工具。フレアツールというものだ。いくつかの穴が開いた開閉する板状の物に、小型のコルク抜き状のものが付属している。パイプの外周*2にあった穴にパイプを固定し、そのままコルク抜きをスライドさせて何やらねじ込むと、一瞬で0.5mm程度のまちが作られるのだ。これにも、ちょっと感動したね。
他、エア漏れをチェックするために循環内を真空にする為のポンプと真空度チェックメーター等にも、ちょっと心躍ってしまった。ちなみに、こちらがエアコン施設ツールカタログだ。
A君には、暑い中本当にお疲れ様でした。ウチの後、また他のところへ行くらしい。昼飯くらい、張り込んで奢らないといかんね。

さて、蜂退治と撤去機材の運び出し位しか働いていなかったにも拘らず、えらい大汗かいてしまったよ。A君が帰った後、遅い昼食を行きつけのラーメン屋で取ったのだが、味が薄く感じられてしまった。トラッカーやタクシー運転手御用達の、塩分&脂濃い目の店なんだがなぁ。さらに、31でダブルサンデーなども平らげてしまった。思った以上にカロリー消費したのね、今日。

逆に言えば、日頃の運動不足がかなり深刻なレベルに到達しているのかもしれないが。。。。

*1:らしい。パイプだし。細かい仕様は良く判らない。

*2:概ね、何パターンかに規格が定まっているようだ。