野沢尚自殺

『ネット・バイオレンス』で有名な脚本家の野沢尚氏が自殺した。
『ネットバイオレンス 名も知らぬ人々からの暴力』とは、野沢氏自身がネット上で受けた誹謗中傷の経験を基にして書かれた*1という、放映時にちょっとした話題になったドラマだ。
きわめて自己中心的な主人公が掲示板上で大変見苦しい発言*2を繰り返し、それに対する批判を「ネット・バイオレンスだ!」と大騒ぎした挙句、発言者をストーキングするというもの。
しかもそのストーキングの方法も、詳細は忘れた...ちゅうか描写してなかったのでは?という気がする、実に非合理的かついい加減なやり方であった。ラストは、主人公がいきなりオフ会を設定し、それを前日の夜中に告知する。当日、三々五々ウォッチャーが現れるが、なにをどう思ったんだか、主人公は深く納得して終わるという、シュールなオチとも言えないオチが付く。
野沢氏は、ネットコミュニティはおろか、対人コミュニケーションというものにも理解が浅く、当然インターネットへの知識もなく、シンパがいればアンチもいるという人気商売のセオリーも理解できていない事を自ら喧伝する為にこのドラマを執筆したようだ。いや、そんな馬鹿な事するわけない。きっと、『幻の湖』をリスペクしていたんだ(爆)
いづれにせよ問題は、このドラマがNHKで制作・放映された挙句、

と、これだけの賞を取っているということだ。現代の日本のTVドラマのレベルの低さもさることながら、マスメディアに生きる人間が、ネットコミュニティに対して無理解である事の証左であるわけだ。
死者に鞭打つ気は無いけど、佐世保の事件も沈静化する前だし、マスメディアの歪なネット認識繋がりで、これを思い出してしまった。ちゅうか、こんなドラマ書かれたら、そういう脚本家という印象しか残らない。珍味は一口に限る。他の作品はお腹いっぱいになっちゃったんで、これからも見ないでしょう。ご冥福をお祈りします。

参考:http://www.tvdrama-db.com/hisasi_n.htm






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*1:と、本人が言っていた

*2:空気嫁、厨房系の発言