『ウルトラQ dark fantasy』第19話「レンズ越しの恋」

手垢のついたアイデアを21世紀の「ウルトラQ」でやる意味は?

放映データ
話数放映日サブタイトル脚本監督
1904/08/11レンズ越しの恋小林雄次服部光則
キャスト
キャラクター俳優キャラクター俳優
楠木涼遠藤久美子渡来教授草刈正雄
矢島 忠高橋一生少女柊 留美
矢島静江原佐知子矢島高人タケウケタ
ナレーション佐野史郎  


涼の後輩で写真家を夢見る長谷川忠(高橋一生)。就職もせず父からは家業である写真館の後継ぎを急かされている。そんなある日彼が見つけたのは、祖父の形見の古風なカメラ。早速そのカメラを持って撮影に出掛けるが、なぜか誰も居ないはずのレンズの向こう側に時代錯誤な少女(柊瑠美)の姿が写る。親しげに語りかけてくる少女。忠を祖父と信じて疑わない少女の態度に、つい成りきって話を合わせる忠。重雄と少女は結婚の約束も交わしていたらしいが、実際の結婚相手は今の祖母である静枝(原知佐子)。本来愛しあう二人が意に反して結ばれなかったのは、二日後に迫る東京大空襲のせいなのか?忠は自らの歴史を変える覚悟で少女に避難を呼びかける。果たしてその後レンズに写った人物とは?時空を越えて現在に甦る、戦時下のちょっと切なくて心暖まるラブストーリー。



タイムマシンとしてのカメラを通じた、過去の女性との恋愛譚。幽霊の範疇までいれると、もうお腹一杯なアイデアを取り上げてみたものの、早々とオチの割れる、例によってのトホホなエピソード。
エンクミが、「タイムパラドックス」について40点の回答をしたところで止めて、見る側のミスリードを意図した点が、唯一今回の構成の仕掛けらしい仕掛けと言えるだろう。
でもそんなものはちっともサプライズにはならず、無難にまとめようと必死な感しか伝わってこない。
二眼レフカメラや女学生の衣装が妙に小奇麗だったり、ヒロインの柊留美が大戦末期の女学生の癖に血色はいいわ下膨れだわと、リアリティ皆無のその場凌ぎな作りがアリアリで、これがまた興ざめに拍車をかける。

脚本の小林雄次氏は、『美女缶』という映画の脚本協力しているとか。『サザエさん』のエピソードも2本ほど書いているらしい。ふーん。





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