桃井かおりの父死去



今日は国際政治評論家桃井真氏死去。桃井かおりの父親。軍事アナリストとして有 能な人だったが、ただ、この人、“海底戦車”説というトンデモ説に固執して、著書 でいろいろ語っていた。二十年くらい前、この人の著書(手元にないが、確かカッパ の『戦略なき国家は挫折する』だったと思う。後にサラ・ブックスからそのものズバ リ『国籍不明・海底戦車の謎』という本も出した)で、北朝鮮日本海の底を、水陸 両用の海底戦車で蹂躙しており、それが時折新潟や青森の海岸から上がってきては、 歩いている人間を拉致して行く。津軽海峡の海中写真には、海底の砂の上に、巨大な キャタピラの後が歴々として残っている……とか書かれているのを読んで、ガッチャ マンの世界かこれは、とオドロキ、“そんなものが残っていれば北朝鮮にいくらでも 証拠として突きつけられるだろうが”と心の中でツッコミを入れたものである。

ご冥福はお祈りするのだが、桃井かおりの、あの独特の雰囲気のルーツに触れたような気がする。しかし流石と言おうか、唐沢俊一氏。「海底戦車」から「ガッチャマン」を連想するところが、不遜ながら他人とは思えない。