大江戸骨董市に行く
結論から言うと、収穫無し。だが、ケーキプレート+カップ&ソーサーのセットなど無いわけではないので、マメに足を運べば何とかなるだろう。
それに、こうした雑然とした雰囲気は大好きではあるしな。。。。朝早いのが難点か。今回は時間を間違えて、夜明け前の有楽町を徘徊するハメになってしまったしのう。
会場には、寒さ対策も兼ねてか、バンでカレーだのおにぎりだのコーヒーだのを売る店も入っている。国際フォーラムという立地のせいもあり、パリのラストロめいた雰囲気であった。
大昔のサザエさんキャラクター人形とか、実にイイ貌をした流し目のドールとか、面白そうなものは一杯あるのだが、買いもしないで写真だけ撮るのは流石に気が引けた。惜しいネタだったがなぁ。骨董など、要はガラクタなわけで、それにン万円というのは、ちょっと。もし、年収と居住スペースが今の倍あったら。。。。ここは破滅の道へと続く魔窟である(w。
もう、10年近く鉛筆使っていないぞ!と自らの心に言い聞かせつつ、未練たらしくズ−ムで撮影してしまったのであった。
『ブラザーズ・グリム』
ギリアム版本格ファンタジー活劇は『二大怪獣東京を襲撃/決戦!怪獣対MAT』であった
@丸の内ルーブル。
ブラザーズ・グリム DTS スタンダード・エディション |
ギリアム作品は常に、権威/合理/秩序に対するカウンターとしての愛やロマンを、不条理を通じて描いてきた。だが、ギリアムの才能は、不条理を単なる秩序への対概念と捕らえるだけでなく、「死」という概念を内包するものであることを訴え続けている。いや、もっというと、「すべてはエントロピーに帰す」という感じか。『ブラジル』における鎧武者と能面の亡者、『バロン』の死神、『12モンキーズ』でのフラッシュバック、『フッシャー・キング』の紅い騎士。これら、コメディーの合間に挿入される鮮烈な死のビジョンは、『ジャバ・ウォッキー』の黒騎士に端を発し、『タイム・バンデッツ』衝撃のラストを経てルーティン化された、「不条理な死」のイコンであり、同時にギリアム作品の共通テーマになっていると思う。
確かに、鮮烈なイメージである。又、「永劫」のメタファである鏡の女王への対概念としての「終焉」のメタファであると同時に、愛を持って「再生」を果たす、セックス〜出産のメタファに転化する構成は、見事だった。
ただ、個人的には、物語冒頭で語られる「妹の死」へのリンケージが成されていなかったことが、若干不満かも。ジョナサン・プライス*2演じるドラトゥンブ将軍は「秩序」のメタファだ。「永劫」と「秩序」、二大テーマと戦うロマンの使徒グリム兄弟のキャラクターの魅力が、今一淡白なのは、この辺りに起因していそうな気がするのであった。
*1:ジョン・エヴァレット・ミレイ作。昔日本で行われた、シェイクスピア作品を画題とするイギリス絵画展で見た覚えがある。目を剥いて死んでいるオフィーリアの表情は、クサい台詞回しで定評のある『ハムレット』の舞台を、百遍見ても伝わらないであろう無常感を感じさせてくれる。
*2:『バロン』でもそういう役どころで登場していたが、かつて『ブラジル』で、秩序に押し潰される男を演じた人が、秩序の権化を演じているのは面白い。
酉の市で熊手を買う
二の酉宵宮@花園神社
お酉様詣なんて20年ぶりくらいだ。花園神社のは無論初めて。本当は夜とか明日の方が盛り上がるのは判っているのだが、スケジュール他の関係で、しょうがなし。靖国通りはミスドの辺りからずらっと屋台が並んでいる。ジャガバターを食べたかったのだが、前述のケーキが効いていて、ビタ一空腹感無し。
参道にも、両側にみっしり屋台。だがまだ余裕で写真撮れるほど、人通りは少なし。手水場の脇には屋台村の様相で、おでんだのモツ煮だの出す店が、ひとつテントで営業中であった。
プロジェクト成功祈願。お参りをして、参道の裏手に回ると、みっしりと熊手の店がひしめく。ぶっとい注連縄のついた立派な熊手に激しくこころ惹かれるが。。。。あのサイズではン百万だろうなぁ。
ちょいと頃合のよさそうなのでも、6千円位から。値切るのが定法だが、それでもコッチの予算は軽くオーバーになる。本来こういうことは、総務が気を回して、雑費計上して買うものなのだがと憤りの気持ちがムクムクと。ポケットマネーでもあることだし気は心と割り切るか。。。
っと思ったところで、素敵なのを見つける。真ん中に招き猫をあしらったもので、台座付の据え置き型。同サイズ普通の熊手タイプより、見た目のボリューム感がある。猫があげているのが左手であるのも、ポイント高し。猫が今風というのは、まぁ目を瞑ろう。
社名入りの札つけて、稲穂のデコレートしてくれたのが、画像のもの。これでは判りにくいが真ん中の招き猫は三毛で、クリーム色のブチがカワイイ。
家かえって写真整理していたら、北島三郎様お買い上げの熊手が、偶然撮影されていた。もっと早く気がついていたら、ネタとして一つ買っていったのにと、ちょっと悔しい。